原発事故の除染費用 当初見込みの1.5倍に膨らむ

東京電力福島第一原発事故の除染作業に必要な費用が、国が当初見込んだ額の1.5倍の3兆7600億円に膨らんでいることが関係省庁への取材でわかりました。これとは別に除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の整備などにも1兆1000億円が必要で、国による資金の確保に課題が浮かんでいます。福島県などで行われる除染作業にかかる費用の総額について国は3年前、2兆5000億円と見込んでいました。

しかしNHKが環境省や復興庁などを取材したところ、昨年度までに2兆100億円余りがすでに支出されたほか、今年度以降も少なくとも1兆7500億円を必要としていて、現時点で、国が当初見込んだ額の1.5倍の3兆7600億円に膨らんでいることがわかりました。こうした費用の膨張は、復興関係の公共工事の集中による人件費の高騰や、除染の遅れで農地に大量の木が生い茂って取り除く作業が必要になったことなどが影響していて、環境省によりますと、廃棄物を一時保管している仮置場の管理などで今後も費用が膨らむ見通しです。

除染の費用は本来、東京電力が責任を負いますが、国は4年前に1兆円で取得した東京電力の株を将来売却し、その利益で全額を賄う支援策を打ち出しています。しかし3兆7600億円を捻出するには株価が現在の3倍以上になることが必要です。さらに、これとは別に国は除染の関連費用として除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設の整備などにも税金で1兆1000億円を確保するとしています。東京電力の支援をめぐっては、先月、国の委員会が福島第一原発の廃炉作業を支えるための議論を始めましたが、除染作業でも費用の膨張が明らかになったことで、その巨額な資金をどう確保していくのか課題が浮かんでいます。

会計検査院長「状況を踏まえた検討を」

除染費用を国が保有する東京電力の株を売却して賄うという方法の実効性については、会計検査院が去年3月、試算結果を公表しています。原発事故の前、2100円を超えていた東京電力の株価は、事故を受けて100円台まで暴落しました。その後、一時は900円前後まで値を戻しましたが最近は400円前後で推移しています。

会計検査院の試算では除染費用を株の売却益で賄うには国が当初見込んだ2兆5000億円でも1050円の株価が必要で、今回、明らかになった3兆7600億円ではいまの3倍以上の1430円まで上昇しなければならないということです。会計検査院の河戸光彦院長は「現実にかかる費用が明らかになり、国が見通しを出した3年前より状況は厳しくなってきている。国はこの変化を認識して、状況を踏まえた検討を行うべきだ」と指摘しています。
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